幼い頃のおもいで

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これは、私が小学校の頃の写真だと思います。写された時の記憶は残っていませんが、後ろに居る牛の事は今でも思い出しします。
私の家は熊本の北部に位置する山間部にあって、専業の農家でしたから、牛やニワトリや養蚕のカイコが家の内側や外側に、生まれた時からいました。
未だに思い出すのは、カイコが葉を食べる時の「ザーッ」という雨の様な音や牛が草を食べる時の暑苦しい鼻息や、体中に停まっている蚊の音など、思い出はつきません。
小学校の5年生あたりから、私の仕事は、牛の草を田畑から取ってきて稲わらと混ぜて朝夕上げることと、お風呂を薪で沸かしておいたり、ご飯もついでに1升ほど炊いておく事などを「やらされていました」
私の写真
みんなと夕方遅くまで遊びたいのを、我慢してやる作業も、嬉しそうに食べる牛の姿を見ていたりすると、ちょっとだけ心地よう気持ちになったものでした。
この写真に写っている牛は、農耕用として働いたり、子供を産んだらある程度育てて、仔牛は業者に売ったりしていました。
この仔牛が売られてゆく時、親牛は力一杯に辛そうな声で泣き、夜遅くまでその声は続いていました。
たった一頭の牛で、楽しい思い出やこんな辛い別れがあったのですから、今回の様に1軒の農家で300~500頭を飼われていた農家の悲しみは、想像を絶するものがあります。
宮崎の方に聞いた話では、牛を殺す声が小学校の子ども達に聞こえてしまって、現在カウンセリングを受けてることなども聞きました。
畜産農家の方の心が癒えてくることを、願わずにはいられません。

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