お雛様の桐箱について

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みかわ工房では、何時の頃からか桐箱を使うようになりました。20年ほど前に工房を始めた頃は桐箱など高価すぎて買えなかったし、どこで作っているのかさえ知りませんでした。10年ほど前でしたか、貝合わせを入れる桐箱を地元の大分県日田市に行って、オリジナルのものを作ってもらったのが、最初でした。
この時は、まだ自分たちの思うようなイメージには至りませんでしたが、これを見た方が、「いい木工所がある」と言って教えてくれたのが現在の桐箱を作ってもらっている方で、この方は、ご自分でも良いものを作ろうと工夫されるだけあって、思っているものが出来ます。
桐箱は現在10種類ほどあり、一番作ってもらっている桐箱が「寛永雛」用の桐箱です。
桐箱の桐は、水分を中に入れない事と、火災の際に表面だけが燃えて中まで燃えないと言われて、貴重なものや着物などを収める箪笥として使われてきました。
みかわ工房の桐箱は、上下の合わさる部分に1cm程のかぶせがありますから、湿気などにはめっぽう強いと思います。また、落としたりぶつけても表面はきずが入りますが、中身は安心です。ただ、これだけで販売したのでは、せっかくのひな祭りが楽しくないので、表面に私がこれから花びらを手描き彩色します。
そうする事で、桐箱の表面が汚れたり、時間と共に色が変わっても花びらは、胡粉といって貝の粉で描いていますから、何時までも白いままで美しさを保ちます。20110113_2012570
こうして完成した桐箱は、平ひもでしっかりと結ばれて、段ボール箱に入れてお客様の元に送られて行きます。お待ちのお客様もう少しお待ち下さい。
雛人形「みかわ工房」 代表 藤原了児

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