私が持っている羽子板は、普段見慣れた大きさの羽子板に比べて、一回り小さいサイズの羽子板で「ひめ羽子板」と言います。こうして手のひらに載せて、1枚1枚を手描き彩色しています。
昔から見慣れている羽子板は、綿で盛り上げた絹地に彩色した羽子板がほとんどですが、私が描いている金地の上に手描き彩色した羽子板は、今ではあまり見かけませんが、江戸時代には公家や大名家においてもてはやされたもので、京都の絵師に描かせて婚礼や贈り物にしていたそうです。
これを「京風羽子板」と呼び、後生になると江戸では「押し絵風の羽子板」がもてはやされるようになり、流行するようになったそうです。
私のひめ羽子板は、その流行に則してないかもしれませんが、手に持って本当に喜べるものをハンドメイドで作りたいと思っています。