国東の「吉弘楽」

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私たちは、大分に来て40年近くになります。妻は福岡、私は熊本と同じ九州ですが、言葉や風習は微妙に違います。
その中で、「吉弘楽」と言う不思議な祭りがあるという事をそれとなく知っていましたら、7月27日にこの祭りがあるというので、妻と国東半島に出かけてみました。国東地方は(大分の北部にコブのように膨らんだところ)地形が丸いので時計にたとえるならば、3時あたりになります。
武蔵町、吉広地区の楽庭神社の境内にテニスコートほどの広場があり、北には川が流れ、あたり一面りは田植えが終わった稲が青々としている場所でした。
祭りの始まりは、笛と太鼓、鐘の音に50名近い踊り手が神社の脇から出てきます。とっても物悲しく、幽玄な響きです。
この祭りが始まったのが、戦国時代ですから、踊り手も兵士の出で立ちで踊っているように見えます。
踊りは、幾つかのパターンがあって、中盤になるとこのように太鼓を打ち鳴らしながら、勇壮に踊り出します。

私はこれを観ていて、源氏物語絵巻の中の「紅葉賀」のシーンを思い出しました。
源氏が、頭中将を相手に「青海波」を踊ったときに、そのあまりの美しさに驚嘆した。と有りますが、吉弘楽も、静と動が共有する優美な動きの踊りで、感動しました。

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