２つの貝合わせ

初節句のアイテムとして、最近人気が上がってきたものに貝合わせがあります。以前からこま犬や羽子板などは、人形問屋さんから趣向を凝らしたものが出ていましたが、貝合わせは絵を描く内側がくぼんでいる事や、その内側に絵を描く事の難しさから販売される事も少なく、印刷したシールを貼ったものがほとんどでした。

画面上が１０ｃｍ大の貝合わせ、下の方が７ｃｍ大の貝合わせです。
私は、これでは本物らしさがないと思い、内側に金箔仕上げをすることと、画面の周辺に雲形模様の凹凸を付ける事にも挑戦し、ようやく１０年ほど前に、江戸時代と同じ様式の貝合わせを作る事に成功しました。
その本物志向の貝合わせは、海外からの大臣クラスの方への日本のおみやげとしてや、大手商社に来る海外からの取引先へのおみやげにもたびたび使われています。
それが、少しずつ雑誌やインターネットで紹介されるようになり、一般の方にも日本のお祝品として、また、初節句の飾りとして使われるようになってきたと思います。

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