羽子板と棗の制作

昨日掲載した羽子板が、下絵の段階まできました。画面上方に縁側で童らと琴を弾く源氏の姿と、下方で和琴をひく紫の上の姿があります。この方に依頼されたのは、辰生まれの子供のために思い出になる様に「辰」を入れて欲しいと言うことで、一番下の方にかすかに辰を入れてみました。

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二つめの羽子板は小さめの「ひめ羽子板」で、京都からのご依頼です。本来この羽子板も京都で作られていた様式を私が復刻した物ですから、何かのご縁があります。依頼の内容は薄めで柔らかくということですので、雰囲気を壊さないように進めてゆきたいと思います。
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これは、みかわ工房がずいぶん前から制作している「なつめ雛」と呼ばれるもので、なつめ本体に立ち雛や、季節の花々を描いていて普通に茶道にも使えますが、これを少しだけ進めて、棗の中に小さな雛人形(立ち雛)を入れることで、ユーモラスさを出してみました。
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この依頼者の方からも、先ほどメールでお子様の名前の中に「帆」があり、、「帆を張って真っ直ぐ生きてほしいという意味を込めています」というお話を聞きました。
名前に込められた母親や父親の気持ちが入っています。私も気持ちをお聞きすると、そういう気持ちに入ってやろうという気になります。

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